7月5日に奈良シネマデプト友楽で「ターミネーター3・RISE OF THE MACHINES」の先行オールナイトを見てきました。

「審判の日」は回避され人類は平和に暮らしていた。
ジョン(ニック・スタール<「T2」ではエドワード・ファーロングが演じた役です>)は日雇いの仕事をしながら各地を転々とする生活を送っている(母親のサラ<リンダ・ハミルトン>は既に白血病で死亡)。
ある夜、ロサンゼルスの洋服店に女ターミネーター・T−X(クリスタナ・ローケン)がジョンと彼の仲間(将来マシーン軍団と闘う幹部生)を抹殺するという目的で送り込まれて次々にターゲットを殺していく(T−X自身の手は色んな武器になる)。
人類の抵抗軍も未来からジョンを守るためにターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)を送り込む。
運命的な出会いで中学生時代の友人・ケイト(クレア・デーンズ)と再開したジョンは、ターミネーターと合流して、T−Xの凄まじい攻撃を交わしながら人類の存亡をかけて「ある事」をするのでありました(「It is Time」<その時が来た!>)・・・。

「何故?何故?何故?」こんだけ番宣しておいて何故ゆえ、こんな出来なんだ!
「えっ!」って言う感じです。

これは何んですか、「ターミネーター4」への前フリですか?
「うん?」

あのですね、あまりの出来の悪さにちょっとショックです
「ターミネーター」はこんなんじゃない!
僕が小学生の時に「T2」を見た時の衝撃度は計り知れなかったのに、今回は何なんだ!
あの時の感動を返せ!

ジェームズ・キャメロンって「3」に関しては一切ノータッチなんだね。
製作にもプロデュースにもクレジットされてなかったし、リンダ・ハミルトンもエドワード・ファーロングも出てないし。
皆、脚本読んで断ったのか?

でも、全てがツマンナイわけではないんですよ(何やそれ!)。
僕の中で「T3」で面白かったのは3点だけです。
?「ターミネーター」と言えば、全裸で登場するシュワちゃん。
「T2」の登場シーンを上手く再現しています。
ただし、このシーンだけ唯一会場全体がクスクスと笑いました(「お前の服が欲しい!」)
何故、笑うのかは見てのお楽しみ!
ちなみにそのシーンのバックミュージックはタイトル分からないけど「マッチョ、マッチョマン・・」って言う歌詞の曲でした(笑)。

?前半の見せ場のカーチェイス。
日本の車のTOYOTA(シュワちゃん等が乗っている)vsクレーン車(T−Xが乗っている)ですよ。
CMでも流れてますよね(CMで良い所見せ過ぎです)。
凄いよ。
リローデッド並ですよ。
さすがは「ブレーキ・ダウン」を演出したジョナサン・モストウ監督です。
このシーンがこの映画の全てですね。

?「T2」でサラが入院していた精神病院の主治医が出演していたこと(液体金属ロボットが檻を通り抜けるシーンを唖然とした様子で見つめていたオジサンね)。
あの人が今回出てるんですよ。
台詞は殆どないんですが、ある意味「オイシイ」役です。

それにしてもシュワちゃんが活躍しないね。
はっきり言って「ジョン物語」です。
やっぱり、ジョンは岡村隆史氏に似ている。

T−Xにいたっては、ドジャー・ドナルドソン監督の「スピーシーズ・種の起源」並でした(笑)。

関係ないけど、クレア・デーンズは「ロミオ&ジュリエット」や「ブローク・ダウン・パレス」の時の方が可愛かった。

こんなもんでしょうかね。
「踊る2」を見てないんで何とも言えませんが、「T3」には勝てますよ。

<シュワちゃんが35億円もギャラ貰ってるわりにはツマラナイ出来だと思います。「うーん」どうなんだ。難しいね。でも、ヒットするんだろうな・・。皆さんの判断に委ねます。「デットコースター」の方が面白いよ。おすぎの評価が気になるね>
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7月3日にサンケイホールで行われた「ゲロッパ」の試写会に行ってきました。

井筒監督の作品です。

数日後に刑務所に収監されることが決定したヤクザの組長・羽原(西田敏行)は、弟分の金山(岸部一徳)や羽原の子分の太郎(山本太郎)らを集めて「組を解散するので堅気に戻るように」と言う。
「組長の為ならたとえ火の中、水の中でも一肌でも二肌でも脱ぎますよ」と言う仁義の道を貫いている金山らは組長が大好きなジェームズ・ブラウンに収監前に合わせてあげようと思い、なんと「ジェームズ・ブラウン誘拐計画」を企てる(この計画の途中に「ある理由」で離れ離れになった羽原の一人娘・上原かおり<常盤貴子>が絡んできます)。
果たして、ジェームズ・ブラウンを誘拐することが出来るんでしょうか・・・・

最高です!!
僕の中では「戦場のピアニスト」「シカゴ」を大きく突き放して、試写会や映画館のみで見た作品(現段階で54作品)の中ではぶっちぎりの1位です。
もう、今年のキネ旬の読者アンケートでは絶対に1位になることは間違いなしです。
マジで。

「ゲロッパ」を見ずにして今年の邦画、もしくは日本映画界は語れません。
それほどエンターテイメント性のある作品です。

岸部一徳がダンスを踊っているシーンを想像出来ますか?
想像つかないでしょ。
キムタクと共演しているFMVのダンスとは違うよ。

笑えるよ。
あの岸部一徳が「ゲロッパ」の中で踊るんですよ。
ヤクザ役の岸部一徳がステップを踏みながらダンスするんですよ。
もうねぇ、お腹痛いよ、笑いすぎで。
あの顔でノリノリで踊るんです。

そして極めつけは西田敏行。
「釣りバカ日誌」でも毎回ハマちゃんの宴会芸のシーンがちょこっとだけありますよね。
「ゲロッパ」では時間を多く割いて色々とやってくれますよ(お腹が痛いです)。
もうねぇ、「ゲロッパ」を見たら西田敏行が好きになります。

そして常盤貴子ですよ。
最初はミス・キャストかなと思ったけど、違うね。
今回の役は西田敏行の娘役で仕事は芸能プロダクションの女社長って役なんですよ。
芸能事務所って言っても、有名人はだれもいない。
モノマネ芸人の事務所なんです。
だから「似てる似てる」って言う俳優さんや歌手のそっくりさんが多数出演。
そこにはジェームズ・ブラウンのソックリさんもいるんですがね(あんまり書くと怒られる)。
常盤貴子はコメディ上手すぎですよ。
感心しました。
上手いです(松ちゃんに育てられたな!)。

映画全体は関西弁のオンパレードなんですよ。
これがねぇ、関西圏以外の人に伝わるかな?
伝わらないような気がする(微妙なニュアンスがあるんでね)。
本当にねぇ、濃い、濃い、濃いトンコツラーメンみたいな映画ですよ。
出ている出演者もかなり濃いです。
「関西圏以外の人は見たことあるんでしょうか」って言う人が多数出てます。
ナイナイも出演してますよ!

2時間弱あるんですが、笑い、笑い、笑い、そして涙と言う展開になっております。

井筒監督は今年の夏「のど自慢」以来、日本映画に革命を起します。
映画ファンならずとも楽しめる作品だと断言します。

悲しいかな、この映画は東宝・東映・松竹が配給している作品ではありません。
この3社に「この映画を見て、もう一度、邦画の映画作りについて勉強せぇ」って言いたいね。

<見ないと絶対に後悔しますよ。今の日本映画であれだけの面白い映画を創れるのは井筒監督しかいませんよ。何故、今、ジェームズ・ブラウンなのかは劇場でお確かめあれ。映画館を出る頃は皆さん「ゲロッパ」って口ずさんでいると思います。頭の中は岸部一徳のダンスシーンが焼きついていると思います>

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