1月24日にシネ・リーブル梅田で「幸福の鐘」を見てきました。
昨日の日記にも書いたのですが、エドワード・ノートンの「25時」が見たかったんですが、まだ、東京の恵比寿の映画館しか上映していないみたいなので断念しました。
だもんで、寺島進主演の「幸福の鐘」を見に行ったんです。
今年初の単館系の作品です!
関東の方では去年の11月ぐらいに公開になっていたんですね。
随分、公開時期に開きがあるんですね。

五十嵐(寺島進)が勤務していた工場がある日、突然、倒産してしまう。
五十嵐は職を失ったんで「これからどうやって家族を養っていこうかな?」と考えながら歩き続ける。
そこで様々な人たちと出会う五十嵐。
会う人、会う人、皆、孤独な人ばかり。
五十嵐はそれらの人の話に耳を傾け「人生とは何ぞや」と考えていく・・・。
<五十嵐が出会う人たち>
?ヤクザ(塩見三省)
ヤクザなのに臓器提供バンクに登録している。
?殺人犯(板尾創路)
妻を殺した男。
?シングルマザー(篠原涼子)
火事が発生したが、火の手が早く取り残された子供を助けることが出来ずアタフタしている。
?老人(鈴木清順)
とにかく死にそうだ!
?自殺希望者(益岡徹)
とにかく死にたい!
?病人(田山涼成)
癌なんで長くないんです。
?そして、最後に帰る場所と言えばやっぱり・・・(西田尚美)。

この映画はロードムービーです。
ほんでもって不思議なもんで主人公である寺島進は台詞を喋りません。
本当に最初から終わりまで喋らないんです。
エンドロールが流れるちょっと前に少々喋るだけです。
あとは全て寺島進が出会う人たちのみが台詞を喋るんです。
寺島進は、その人たちが喋るのを黙って聞くだけです。
これって役者にとっては難しいらしんですよ。
だって顔のみの演技でしょ。
いやぁ、参ったね。

「監督は誰だ?」と思ったら、SABU監督ですよ。
SABU監督と言えば、「弾丸ランナー」〜「ドライブ」まで5本の作品を監督しているんですが、残念ながら全部劇場では見ていなくて、去年、関テレの深夜枠でSABU監督の作品を一挙放送していた時に全部見ました。
どの作品もスピード感があるんですが、見ようによっては「どれも一緒かな?」なんていう感じですかね(どの作品にも堤真一が出ているね)。

物語の構成は面白かったです(「そんなバカな!」の連続なんですがね)。
とにかく2日間の話なんですが、寺島進は色々な人たちに出会って、色々なトラブルに巻き込まれながらも「人生の幸福って何だ?」って考えるんです。
塩見三省のヤクザに始まり、西田尚美で終わる登場人物の皆の演技がいいんです。
皆が皆、何処かに影があり孤独なんです。
上手いぞ、SABU!

中でも鈴木清順が演じる老人が言った台詞はズシーンときましたね。
「幸福って言うのは一人じゃダメなんだ!誰かと一緒じゃないと幸福にはなれないんだよ」って言うんです。
えぇ話やな(涙)・・・この手の台詞には今は弱い。

「幸福」って、何なんでしょうね?
まぁ、この質問の答えなんか人それぞれ、十人十色って言う感じですかね。
映画の中でも一応答えが出るんですがね。
見終わった後、心が少し暖かくなりましたよ。
泣いてないよ!

<寺島進ファンは見るべき一本ですね。北野映画での渋さはありませんが、かなりいい味だしています。現在公開中!>
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<今週見る予定の作品>
○「この世の外へ・クラブ進駐軍」:阪本順治監督作で萩原聖人が主演!

○「嗤う伊右衛門」:蜷川幸雄監督作で唐沢寿明と小雪が主演!

○「ゼブラーマン」:どうも哀川翔です。

今週は珍しく邦画ウィークですね。

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